「ターフその後は?ゴルフ心の上達!ゴルフバッグと目土と芝手入れ。」の記事で
- 芝もいろんな種類があるのですね!勉強になりました。
- 芝のブログを読んだだけですが、もっと読んでみたいと思い読者登録させて頂きます。
と芝について、いくつか、コメント(茶色字)をいただきました。
ありがとうございます\(^^)/
ゴルフサイトで「芝の話」ってあんまりありませんもんね。
そこで、もう少し芝の話をさせてください^^
ただし、ゴルフ上達にはつながらない話です。
ゴルフエッグの本職の色合いの濃い記事になりますので、
お読みになるときは、ご了承いただきたく思います^^
でも、あなたのゴルフ上達の足しにならなくとも・・・
- 「大人のゴルファー」に一歩近づけるはずです ^^
さあ「ゴルフの上達全然関係ないかもしれない学問レッスン」の始まりです!
目土は一石二鳥!
「ゴルフを愛するなら、ゴルフ場を愛そう、芝を愛する目土をしよう」という内容で前回の記事は書きました。
以下は、実際に目土をされていた方からのコメント(茶色字)です。
私は一時ですが、マメに目土をしていました。
自分の作ったもの以外(他人のターフ)も、目土をやって、穴を埋めたら、
同伴者から「エライね」とか言われたりしていました。
しかし、実はショットの待ち時間にイライラするのを抑えるためだったかも(^_^;)
それはすごい!
私は「エライ」というより、尊敬します^^
そして、イライラ対策と考えるのもGoodですね。
精神安定にも使える「目土やり」
まさに一石二鳥!!
ぜひ、この目土運動を全国に広めたいですね^^
このように芝に対する意識が、多くの方におありのようなので、
ゴルフエッグは、ちょっと調子に乗って、小難しい話をします。
よろしくお願いします m(_ _)m
ゴルフ場は環境破壊の代名詞
1980年代のバブル全盛時に日本全国でゴルフ場ブームがおこりました。
ゴルフ場の多くは山を切り開いたり、海辺の林の中に作られたりします。
そのため・・・
「ゴルフ場建設は、環境破壊だーー」と住民運動も起こったところが多かったです。
でも、ゴルフ場ができると、その山間に
- 「雇用が生まれる」
- 「人が来る」
- 「放置されていた森林がきれいに整備される」
と悪い話ばかりではないのですが・・・
また、芝記事でも書きましたが、芝管理は大変です。
ゴルフ場の広大な土地で、あれだけきれいに芝を管理するわけですから、
- 大量の水が必要
- 大量の除草剤が必要
- 大量の肥料が必要
「えー、でも、公園なんか勝手に芝が生えてるし、芝には肥料なんかいらないんじゃないの?」
と、あなたは思っていませんか?
緑豊かな芝に育てるために、施肥(しひ)は欠かせません!!
だって、芝も植物ですから・・・
(ご家庭に芝のある方はぜひ施肥を・・・見違えりますよ^^)
ここで、あなたに質問です。
芝を含めた「植物の三大栄養素」をご存知ですか?
「人なら、タンパク質・脂質・糖質、あとミネラルかな?」
そうですね。
ヒトの4大栄養素といわれますね。
「あれ、そういえば水は?」
水はカロリーがないため、栄養学的には栄養素には入れません。
しかし、水は生物が生きるためには必要な成分だというのは大前提です。
で、植物の3大栄養素の話ですが、答えは・・・ 「N・P・K」です^^
「なんだ? AKBみたいだな」
いいえ違いますよ。
中学校?で習った、元素記号ですよ。
- N:窒素
- P:リン
- K:カリウム
のことです。
よく「窒素・リン酸・カリ」といったりします。
ホームセンターで売られている肥料には、
野菜用や果物用などなんでも、このNPKの数字が書かれています。
写真のように
「9-7-32」とあったらそれは、
「 N:P:K=9:7:32 」の割合で入っている。
ということです。
つまり、それぞれの成分の配合割合ですね。
「へー配合に差があるのか」
そうなんです。
植物の種類や成長段階に合わせて、この配合の違う肥料を与えるんですね。
この配合を変えることにより、
「あの人の作った野菜はおいしんだよね」などと、味に違いが出たりするんですよね。
当然、芝に与える肥料にもNPKが入っています。
施肥をすると、芝も元気になるわけです^^
さあ、ここから環境の話になっていきます。
富栄養化
「富栄養化(ふえいようか)」と聞くと、
あなたはどう思いますか?
「「ふ」は富士山の富だし「とみ」とも読むし・・・」
「これはいい言葉だな」
はい、ゴルフエッグも環境の勉強をしたとき、始めはそう思っていました。
しかし、富栄養化は悪い言葉です。
「栄養がいっぱいってことでしょ?なんで悪いの?」
ゴルフ場のことで話を進めますね。
- ゴルフ場の芝にいっぱい肥料をまく。
- 芝は喜んできれいに育つ。
- ゴルファーも喜ぶ。
- 当然、芝には水も大量にやる。
- その水に肥料も溶け込む。
- 芝がすべて養分を吸収すればいいのだが、そうはいかない。
- 地下水や下水、近くの小川に流れ込む。
ということになりますよね。
「そうだね。養分いっぱいの、いい水が川に流れていいんじゃないの?」
「その水を田んぼに使えば、一石二鳥じゃん!農家さんもよろこぶぜ」
その通りです。リサイクルを考えたすばらしい考えです!!
でも、その養分いっぱいの水が湖や潟、池など
いわゆる閉鎖系水域に流れ込んだらどうなるか分かりますか?
「水の動きがないから、より一層、湖にいっぱい栄養がたまっていいじゃん!」
確かに、栄養分がいっぱいたまります。
でも、それって本当にいいことなのでしょうか。
「だって、植物に必要な栄養分なんでしょ。
だったら、植物ばんばん育ついい湖になるんじゃないの?」
そうです。
でも、湖には植物以上に魚類などもいっぱいいますよね。
そして、藻類(も)や植物プランクトンなども・・・
水中の生き物
「植物プランクトン」というと難しそうですね。
「あっ、水中にいる緑のやつだな」
はい、そうです。
植物プランクトンというくらいですから、植物です。
さあ、さっき流れ込んできたNPKは、藻類や植物プランクトンにはごちそうです。
栄養いっぱいで大量発生!!
湖はどうなります?
「そっか、緑色いっぱいになり過ぎて、どろどろ湖になるな~」
見た目が悪くなるだけなら,まだいいのですが、
植物プランクトンは、
- 光合成をして酸素を出すだけではなく
- 自分も水中の酸素を使用します。
また、大量発生した植物プランクトンを食べようと
他の微生物も大量発生します。
つまり、
- 植物プランクトンの大量発生
- 他の微生物も大量発生
- 水中の溶存酸素が不足する~~
- 結果、水中の魚は・・・窒息死!!
- 生き物のすめない死の湖(富栄養湖)となる。
なにも、この富栄養化は
ゴルフ場にまいた肥料だけのせいはなく、
田んぼや畑にも肥料は撒くわけですから、
そのせいでもあるのです。
でも、ゴルフ場の広大さを考えると・・・
どうしても矛先がゴルフ場に向くのはやむを得ないでしょう。
だから、ゴルフ場では
外の環境に地下水などが出ないように
工夫して作られたりしています。
もちろん、環境測定も定期的にして・・・
いろいろな工夫をして、環境を守ろうとしています。
このような工夫や環境への影響があるのが前提となって、
我々ゴルファーはゴルフ場を利用できるということだけは忘れないようにしたいですね。
「なるほど、ゴルフができることに感謝しなくっちゃいけないね」
「それなら、除草剤なんかの農薬も同じなんだね」
はい、そうです。
しかし、ここで現代の最先端技術が登場してきます。
農薬なしのゴルフ場の芝管理が可能なのです\(^^)/
「えっ?それってどんな技術なの?」
話がまた長くなりますので、次の記事に回します。
もし、ご興味のあるかたは
「最先端技術がゴルフ場を守る!でもそこの技術はもうあなたの体内にも・・・」もよろしくお願いします。
これは、ゴルフ以上に大切な話だったりして・・・